皮膚科医に聞いた!サメ肌の原因と対処法

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二の腕や太ももの肌がざらざらとする「サメ肌」。
サメ肌を見せるのがイヤで、好きな服が着られないと悩んでいる方もいるかと思います。

いったい、サメ肌の原因は何なのでしょうか。
また、サメ肌になった場合の対処法やサメ肌にならないための予防法はあるのでしょうか。

食事や入浴などの日常生活の中で気をつけたいポイントを含め、皮膚科医の高麗 惠理先生に詳しく伺いました。

高麗先生

■プロフィール
高麗 惠理先生
皮膚科・美容皮膚科医。
医療法人社団 創輝会 YAG BEAUTY CLINIC 所属。東京と大阪のクリニックで診療を行うワーキングマザー。
女医+(じょいぷらす)所属。

そもそもサメ肌って?

一般的にいわれている「サメ肌」は医学用語ではありません。病名でもないため、通常の診察の中では使用しない言葉です
辞書を見てみると、サメ肌は皮膚の病気の1つである「魚鱗癬(ぎょりんせん)」の俗称、と書かれています。

サメ肌に悩む女性

魚鱗癬にはいくつかの種類がありますが、特に多くの方に見られるのが尋常性魚鱗癬です。

また、魚鱗癬とは違いますがもう一つ身近な疾患として、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)が挙げられます。

この2つを中心に、サメ肌の原因や対処法を見ていきましょう。

サメ肌の特徴となりやすい場所

サメ肌、つまり魚鱗癬とは、全身の皮膚が乾燥してキメが荒くなり、カサカサになったり、フケのように皮膚が剥がれ落ちたりする状態のことを言います。

その様子が魚の鱗のように見えることから、魚鱗癬という名前がつきました。

尋常性魚鱗癬は、二の腕の外側や太ももの前側など四肢の伸びる側や、背中に症状が現れます。

女性の背中

痛みやかゆみといった自覚症状はほぼありませんが、冬の空気が乾燥する時期には悪化し、かゆくなることもあります。

毛孔性苔癬は、二の腕や太ももにブツブツができます。ブツブツは肌色~薄いピンク色で、1mm~3mmほどの大きさです。毛穴の部分にできるのも特徴の1つです。
こちらも、かゆみや痛みといった自覚症状はありません。

サメ肌は何が原因で起きるの?

サメ肌は、角質異常が原因で起こります。

尋常性魚鱗癬のザラザラとした質感は、皮膚の一番表面にある角層が厚くなっていることが原因です。

また、毛孔性苔癬の場合は角質が開いた毛穴にたまり、ザラついている状態です。

サメ肌に関係するお肌のターンオーバー

お肌は層構造になっており、外側から表皮、真皮、皮下組織となっています。

このうち表皮はさらに細かな層構造に分かれており、外側から角層、顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層となっています。

皮膚構造

表皮では、お肌の細胞のターンオーバーが行われています。

ターンオーバーとは、基底層で角化細胞が生み出され、徐々に表皮の表面に押し出されて角層細胞になり、やがてはがれ落ちるまでのサイクルです。
お肌の細胞の生まれ変わりサイクルと言うこともできるでしょう。

通常、古い角質はこのターンオーバーの中で自然と剥がれ落ちます。

しかし、なんらかの原因でターンオーバーが正常に行われないと、本来ははがれ落ちるはずの角質細胞が皮膚表面に残り、角層が厚くなってしまいます。

尋常性魚鱗癬の場合、このようなターンオーバーの異常で角層が厚くなり、ザラザラとした皮膚の質感につながっていきます。

サメ肌は遺伝も関係している

サメ肌は、大人になってから発症するというよりは子供のころに症状が出やすい傾向があります。

特に二の腕や太ももなどの毛孔性苔癬の場合、軽症のものを含めると10代の30%~40%に認められるともいわれています。

親子

尋常性魚鱗癬も毛孔性苔癬も遺伝する傾向があり、中には両方を同時に発症している方もいらっしゃいます。また、尋常性魚鱗癬とアトピー性皮膚炎は合併することが多いという報告もあります。

なお、毛孔性苔癬は成長するとともに軽くなることが多いといわれています。

サメ肌のケア方法

お肌のターンオーバーや遺伝も関係するとされるサメ肌ですが、日ごろのスキンケア方法や病院での治療法にはどのようなものがあるのかご紹介します。

(1)スキンケアは保湿が重要

サメ肌のケアでもっとも重要なのは保湿です。

保湿ケアをする女性

一日に何回と回数を決めず、肌の乾燥を感じたら、その都度保湿剤を塗ってケアすることが基本となります。

また、角質が厚くなっている部分には、角質を溶かす作用のある尿素が含まれた塗り薬や、サリチル酸ワセリンといった塗り薬も有効です。

(2)食事で気をつけたいポイント

日頃の食事で制限はありませんが、バランスよく栄養をとれるようによく食べることを心がけましょう。

その中でも、ビタミンAやβカロテンは、皮膚や粘膜を正常に保つのに効果的といわれています。

ビタミンAはレバーやうなぎ、チーズ、卵、緑黄色野菜に多く含まれています。また、βカロテンはかぼちゃやピーマン、ほうれん草のほか、スイカやかんきつ類の果物に多く含まれています。

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βカロテンは、油と一緒にとると吸収がよくなります。そのため、バターやオリーブオイルで炒めるなど、油脂と一緒にとるとよいでしょう。

不足しないよう積極的にとりたいところですが、体内に蓄積されるビタミンなのでサプリメントなどによる過剰摂取には注意が必要です。

サプリメントで足りない栄養を補うというよりは、野菜を含めてさまざまな食品をバランスよくとることをようにしましょう。

(3)入浴時の注意

お風呂で熱いお湯を浴びると、お肌が乾燥しやすくなります。そのため、特に乾燥傾向の強い尋常性魚鱗癬の場合は、熱すぎるお風呂は避けたほうがよいでしょう。

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体を洗う際にナイロンタオルでゴシゴシこするのも乾燥の原因になるので手に泡をつけて優しく洗いましょう。

また、お風呂から出たあとは肌が乾燥しやすくなるタイミングです。入浴後はできるだけ早めに保湿ケアを行いましょう。

(4)病院での治療法

病院で行うサメ肌の治療は、症状をやわらげる治療が中心となります。

前述した保湿剤によるケアのほか、毛孔性苔癬の場合は角層を薬剤で溶かすピーリングの処置を行うことがあります。また、毛穴のつまりの改善を期待してダーマペンやフラクショナルレーザーによる治療を行う場合もあります。

サメ肌の日常生活の中でも注意点

サメ肌は、尋常性魚鱗癬の場合も毛孔性苔癬の場合も、保湿を中心としたスキンケアをしっかり行えば大きな問題はありません。

ただし、かゆみが出た場合に、掻きむしったり、厚くなった皮膚やブツブツを無理に取ったりしないことは大切です。

背中ニキビがかゆい女性

前述したように、特に尋常性魚鱗癬の場合はアトピー性皮膚炎を合併するケースも多くなります。

アトピー性皮膚炎では我慢できないほどのかゆみが出ます。

そのため、赤みやかゆみ、ブツブツなどのアトピー性皮膚炎の症状がある場合には、皮膚科で塗り薬を処方してもらって併用することが必要になる場合もあります。

サメ肌は予防できる?

「サメ肌の原因」で解説したとおり、尋常性魚鱗癬や毛孔性苔癬は遺伝が関係するといわれています。そのため、完全に防ぐということは難しいかもしれません。

ですが悪化させないためにも、普段から保湿ケアをこまめに行うことは大切と考えられます。保湿クリームなどを使い、特に乾燥する季節には保湿ケアを怠らないようにしましょう

まとめ

サメ肌の中でも頻度の高い尋常性魚鱗癬や毛孔性苔癬は、親から遺伝する傾向があり、子供のうちから発症することが多いとされています。

遺伝傾向があることから予防は難しく、発症したときには保湿を中心とした症状をやわらげる治療を行います。

特にアトピー性皮膚炎を併発するとつい掻きむしりたくなるかもしれませんが、皮膚科で相談して症状をおさえる治療を進めましょう。そして、毎日の保湿ケアをしっかり行うことが重要です。

サメ肌を解消して、おしゃれを楽しみたいですね!

(LBR編集部)

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